いずれが新中国なのか? いずれが真の新中国なのか? 「中華民国」か、それとも「中華人民共和国」か?
もし前者なら、辛亥革命の後、長期にわたって内乱と内憂が出現したのはなぜか? 様々な専制勢力の反抗に対して一再ならず打ち勝ち、中国を統一し、共和国の国統を守り、偉大な国家防衛戦争に勝利したにもかかわらず、1945-1949年の内戦に惨敗した。その後、台湾において民主へと向かう過程を完成させ、孫中山先生の民主建国の理想を実現した・・・・・・。
もし後者なら、「革命」の名の下に全面的な専制制度の復活が行われたのはなぜか? 外患もなく、また内憂もないにもかかわらず、「冤罪、中華に遍く」という史上に前例のない悲惨な局面がつくり出され、長き中国の専制制度に中世ヨーロッパの「政教一致」式の集権専制統治が加えられた。風雨が吹き荒れるとき、ただ西太后の「改革開放」を再演するしかない。その成果は清政府と同様に論ずることはできずといえども、その運命は清王朝と同一のものを免れることはできず、その腐敗と腐乱は中国五千年の歴史にいまだかつてないものである。
1994年3月、本書の作者は明確な、しかし危険な答案――十数年にわたり、人知れず苦しみながら研究してきた重大な成果とすでに整理された数十万字の研究資料を抱きながら、故郷を離れ、親友に別れを告げ、異郷の地に向かった。それは、自由の地において、彼の著述を完成させ、歴史の様々な質問に対して答え、――いずれが、真の――新中国なのかを証明するためであった。