本書の著者は社会活動家ではなく、単なる一学術研究者に過ぎないが、次のように厳粛に表明する。著者が本書の上巻において分析し、弁護しているところの中華民国と中国国民党とは、かつてアジアで最初の民主共和国となり、苦難の中で民主建国の過程を推進したあの中華民国のことであり、かつて中華民国を創り、辛酸をなめながらもこれを守り抜いたあの中国国民党のことである。すなわち、孫中山先生と蒋介石先生ならびにその真の継承者たちによって創始され、守り抜かれ、築き上げられたところの中華民国と中国国民党に他ならない。それは断じて、中華民国の国号を戴ながらも中華民国の国統を放棄しようとし、中華民国の国統を継承しながらも中国全体から離れようとし、中国国民党の看板を掲げながらも孫中山先生の三民主義の理念を軽視し、中国国民党の基本的な民主的性質を誹謗し、中華民国の民主建国の苦難の過程を歪曲し、かつて艱難の時代において台湾の繁栄と進歩のための歴史的基礎を築いた蒋介石先生を否定する中華民国と中国国民党ではない――つまり、一方では中華民国と中国国民党の歴史伝承を断ち切ろうとし、他方では台湾全体が祖国分裂と歴史断絶の道へと進むように誘導しようとする中華民国と中国国民党ではない――もしこのような中華民国と中国国民党がすでに現れ、あるいは現れるかもしれないとするならば。